文書・議会答弁に見られる「役所特有の言い回し」を徹底解剖!【元・盛岡市地域おこし協力隊】

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文書・議会答弁に見られる「役所特有の言い回し」を徹底解剖!【元・盛岡市地域おこし協力隊】

21/12/23

きのぷー
きのぷー

こんぬづわー、元・盛岡市地域おこし協力隊きのぷーです (*> ᴗ •*)ゞ

今回は、「文書・議会答弁に見られる「役所特有の言い回し」を徹底解剖!」と題し、役所独特の言い回しについてまとめてみました。是非最後までお付き合いください(^∀^)ノ

早速行ってみましょう!

ものづくり推進課
ものづくり推進課

注:筆者個人の見解です

今日のお題:文書・議会答弁に見られる「役所特有の言い回し」を徹底解剖!

はじめに

役所の文書や議会答弁を読んで、「なんだか回りくどいな」「結局、何を言いたいんだ?」と思ったことはありませんか?

役所では、独特の言葉遣いが多く使われます。これは単なる慣習ではなく、法律や行政の特性、責任の所在を曖昧にしないための工夫が背景にあります。

今回は、そんな「お役所言葉」の特徴と、その奥にある意図を深掘りしていきます。

1. 役所の文書が回りくどい理由

役所の文書や議会答弁が独特の言い回しになる理由は、大きく3つあります。

① 法的根拠を重視するため

行政の意思決定は、法律や条例に基づいて行われます。そのため、根拠の明示が不可欠です。

例えば、「補助金を出します」とは書かずに、

「○○法第○条に基づき、補助金を交付することが可能であると判断される」

と表現することが多くなります。これは「役所が勝手に決めているのではなく、法に基づいている」ということを明確にするためです。

② 責任の所在をぼかすため

役所では、特定の個人や組織が責任を負わないような表現が好まれます。そのため、主語を省略したり、受動態を多用したりするのが特徴です。

例:
「○○課が決定しました」
「○○について検討の結果、当該措置を講じることが適当であると判断されました」

このように、「誰が判断したのか」が曖昧になる表現がよく使われます。

③ 書類としての格式を保つため

役所の文書は「公的な記録」として長期間保存されます。そのため、口語的で簡潔な表現よりも、厳格な文体が求められます。

例:
「申請してください」
「所定の手続きを経た上で、申請書を提出されたい」

こうした表現の堅さが、役所独特の「読みにくさ」につながっています。

2. 役所の文書・議会答弁に出てくる独特の言い回し

それでは、実際に役所の文書や議会答弁でよく見かけるフレーズをいくつか紹介します。

①「慎重に検討する」

「今後の状況を踏まえつつ、慎重に検討してまいります」

これは、すぐに決定するつもりがない場合によく使われます。「前向きに考えています」と言いつつ、実際は様子見するケースが多い表現です。

「慎重に検討する」(=すぐに動くつもりはない)

②「関係機関と協議の上、適切に対応する」

「当該事項については、関係機関と協議の上、適切に対応してまいります」

これは、「具体的な結論はまだないが、とりあえず前向きな姿勢は見せる」場合に使われます。特に議会答弁で頻出します。

「関係機関と協議の上、適切に対応する」(=即答できない・責任を分散したい)

③「現時点では予定していない」

「現時点では、そのような措置を講じる予定はございません」

この表現のポイントは、「今のところ予定はない」と言いつつ、「将来的には可能性がある」と余地を残していることです。完全否定すると後から突っ込まれる可能性があるため、あえてぼかしています。

「現時点では予定していない」(=やるつもりはないが、断言は避ける)

④「差し支えないものと考える」

「この件については、現行の制度上、差し支えないものと考えます」

「問題ない」と断言せず、「と考えられる」と表現することで、万が一後で問題が起きたときの責任回避につなげています。

「差し支えないものと考える」(=確実にOKとは言わないが、大丈夫そう)

⑤「可及的速やかに対応する」

「関係機関と連携し、可及的速やかに対応してまいります」

これは「早くやります」と言っているように見えて、実は「具体的な期日は決めていない」場合によく使われます。

「可及的速やかに対応する」(=できるだけ早くやるけど、期限は決めない)

⑥「努力してまいります」

「市としても、必要に応じて努力してまいります」

「努力する」とは言っていますが、何をどこまでやるのかは不明です。議会答弁でよく使われるフレーズで、「全くやらないとは言えないけど、確約もできない」場面で便利に使われます。

「努力してまいります」(=やるとは言っていない)

▶ もし本当にやる気があるなら?
「具体的に○○の取り組みを行います」
「○○を実施する予定です」

⑦「誤解を招かないよう適切に対応する」

「今後、誤解を招かないよう適切に対応してまいります」

この表現のポイントは、「対応する」と言っているようで、実は「具体的な対策には言及していない」点です。「とりあえず何かはする」けれど、それが実効性のある対策かどうかは分かりません。

「誤解を招かないよう適切に対応する」(=対応するとは言っていない)

▶ もっと明確に言うなら?
「今後、○○のガイドラインを作成し、関係者に周知徹底します」

⑧「過去の経緯を踏まえつつ、総合的に判断する」

「本件については、過去の経緯を踏まえつつ、総合的に判断してまいります」

これも議会答弁でよく使われる表現です。「過去の経緯を踏まえる」「総合的に判断する」と言いつつ、実際には結論を出すつもりがないケースがほとんどです。

「過去の経緯を踏まえつつ、総合的に判断する」(=決定を先延ばししたい)

▶ 具体的な対応を示すなら?
「○○のデータを基に検討し、○月までに結論を出します」

⑨「現時点では確認できていない」

「本件については、現時点では確認できておりません」

「確認できていない=事実として存在しない」と思わせる表現ですが、実際には「調べていない」「答えたくない」場合にも使われます。

「現時点では確認できていない」(=調べていない、または答えたくない)

▶ もっと正直に言うなら?
「現在調査中です。○○日までに回答します」

⑩「適宜、柔軟に対応する」

「今後の状況を見極めつつ、適宜、柔軟に対応してまいります」

「適宜」「柔軟に」という言葉が入ると、具体的な実施内容がぼやけます。これも「やるとは言えないが、やらないとも言えない」状況で便利なフレーズです。

「適宜、柔軟に対応する」(=やるかどうかは不明)

▶ 具体的な意思を示すなら?
「○○の条件が整い次第、△△を実施します」

11「一概には申し上げられない」

「この件については、個別の事情によるため、一概には申し上げられません」

「一概には言えない」と言われると、「個別ケースごとに違うのか」と思いがちですが、実際には「明確な答えを避けたい」「まだ決まっていない」場合に使われることが多いです。

「一概には申し上げられない」(=答えたくない)

▶ 具体的な指針を示すなら?
「一般的な基準として○○を適用し、例外的な場合には□□の手続きを取ります」

12「貴重なご意見として承ります」

「貴重なご意見として承り、今後の施策の参考とさせていただきます」

「参考にする」とは言っているものの、具体的にどうするかには触れていません。これは、市民からの意見や要望に対して、具体的な回答ができない場合によく使われます。

「貴重なご意見として承ります」(=聞くだけで終わる可能性大)

▶ 具体的な対応を示すなら?
「ご意見を踏まえ、○○の見直しを検討します」

3. 役所の言葉を読み解くコツ

「お役所言葉」に慣れていないと、文書の意図を正しく読み取るのが難しいことがあります。そこで、以下のポイントを押さえておくと理解しやすくなります。

① 肯定的な表現でも、本当に前向きなのか確認する

「慎重に検討する」=やるとは限らない
「関係機関と協議する」=具体的な進展はまだない
「努力する」「適切に対応」「総合的に判断」 → 実行の約束ではない
「貴重な意見として承る」 → そのまま終わることも

「前向きな姿勢」を見せつつも、実際には様子見のケースが多いので注意が必要です。

「肯定的に聞こえるが、実際には確約していない表現」に注意

② 誰が主体なのかを意識する

「~と考えられる」「~と判断される」=誰が考えているのか不明確
「関係機関と調整の上」=具体的な責任の所在が不明確
「○○の方向で調整中」 =具体的な実施主体が明確でない

文章を読むときは、「結局、誰が責任を持ってやるのか?」を意識すると、意図が見えてきます。

受動態や主語の省略で「誰が決めるのか」をぼかしていないか確認

③ 否定の言葉は「完全否定なのか」見極める

「現時点では予定していない」=将来的には可能性あり
「可及的速やかに」=すぐやるとは限らない

「できるだけ」「今のところ」といった表現が入っている場合、それは「絶対にやらない」とは限らないので注意が必要です。

④ 「現時点では」「慎重に検討」の意味を考える

「現時点では予定していない」 → 今後やる可能性はゼロではない
「慎重に検討する」 → すぐには決めない(むしろ決定を先延ばし)

まとめ:お役所言葉は「意図をぼかす」のが特徴

役所の文書や議会答弁には、
決定を先延ばしにする表現(「慎重に検討」「総合的に判断」)
責任の所在を曖昧にする表現(「適宜対応」「関係機関と調整の上」)
完全に断言しない
前向きに見せつつ、確約していない表現(「努力する」「貴重な意見として承る」)
など、独特の言い回しが多く使われます。

その背景には、法的根拠の重視や、公的機関としての慎重な姿勢があるためです。

行政の文書を正しく理解するには、単なる言葉の意味だけでなく、その裏にある意図を読み取ることが大切ですね!

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